「ホーウィン社コードバンを使った万双らしい製品とは何か」。 試行錯誤を続けた結果、行き着いたのが、外装にホーウィン社コードバンを、内装にクロムエクセルレザーをふんだんに使う、ホーウィン社が誇る“ダブル主役”を迎えた仕様。 コードバンは、独特の濡れ感が味わえるよう特別な艶出し仕上げを施したものを採用。さらに、おそらく世界初となるホーウィン社のロゴ刻印を施すなど、他では見られない製品に仕上げました。
膨らみがちなラウンドファスナー長財布を、収納量を維持しながらもスリムに保つことで、スーツスタイルにマッチするフォルムに。 さらに、大き目のマチをつけることで、お札やカードなどの出し入れもスムーズに行えるようにしています。 ポーチやミニクラッチバッグの代わりとして使える、豊富な容量と高い汎用性が魅力的な財布です。
商品の特徴
Feature01 豊富な収納力でビジネスとプライベートの兼用が可能に
ラウンド長財布の最大の魅力はその収納力。こちらはお札も20枚以上が余裕をもって収納可能。 その他にもカード入れ×12、札入れ×2、小銭入れ×1と、エアーチケットなどが収納可能なポケット×2を装備。ビジネスでもプライベートでも使えるところが魅力です。
従来のラウンド長財布と違うところは、背部分に革靴のバックステイを思わせる意匠を施している点。
これにより、より強度が増すとともに、美しく描かれた曲線により、さらに存在感が増しています。
02 コードバンとクロムエクセルを縫い合わせるという、絶え間ない緊張
万双では、手縫いとミシン縫い両方の長所を兼ね備えた縫製にこだわり「菱縫い」を採用していますが、ホーウィン社コードバンのように繊維がギュッと詰まった硬い革は、簡単に縫製させてくれません。
また内装に採用しているホーウィン社のクロムエクセルは、一枚もののベルトなどで使われる4mm厚(通常は2ミリ程度)を漉いて使用。厚いぶんコシ感が非常に強く、真っ直ぐ針を落とさないとすぐに針が折れてしまいます。
さらに、ホーウィン社のコードバン・クロムエクセルともに油分をたっぷり含んでいます。そのため革を貼り合わせた状態で縫製すると、ズレたり隙間ができやすく、稀少な革を台無しにしてしまう恐れがあります。
コードバンとクロムエクセルを貼り合わせ、寸分の隙間もズレもなく縫い合わせるという作業は、それほど絶え間ない緊張を伴います。
万双が誇る高度な技術をもった職人が、一針一針、丁寧にじっくりとミシンを走らせてこしらえた製品を是非お楽しみください。
03 おそらく世界初であろうホーウィン社のロゴ刻印
刻印は「FAMOUS LEATHERS Horween」のロゴと、「SHELLCORDOVAN&CHROMEXCEL」の組合せ。
ホーウィン社には刻印に関する厳格なレギュレーションがあり、本来はシェルコードバンにはシェルコードバンの、クロムエクセルにはクロムエクセルの刻印しか押せません。
しかしどうしても「コードバンとクロムエクセルの両方が主役であることを証明したい」とホーウィン社側に何度もプレゼンをし、今回の刻印が実現しました。
おそらく世界初となる刻印を、ぜひその目でお確かめください。
※こちらのページの写真は、サンプルを撮影しているため、ホーウィン社のロゴ刻印がありませんが、お届けの商品は内側に刻印がされます。
04 最高級の財布には最高級のファスナーを
こちらの財布のファスナーには、YKKの金属ファスナーの中で最も高級な「EXCELLA_(エクセラ)」を採用しています。
エレメント(土台の噛み合うパーツ)の一つ一つに入念に磨きをかけているため、スライダーの滑りもとても滑らかであり、強度にも優れ、そして何と言っても高級感がずば抜けています。
そのぶんお値段は通常のメタルファスナーの2~3倍ほどしますが、最高級の財布には最高級のファスナーがふさわしいと考え、採用しています
05 ファスナーの引き手部分もバッグと同じく厚く頑丈に
万双では、財布にバッグ製造で培った技術を投入しています。 たとえばこちらの財布のファスナーの引き手部分。一見なんの変哲もない革の引き手に見えますが、よく見ると財布の引き手らしからぬ厚みがあることにお気づきかと思います。
中に革の肉盛芯を入れることで掴みやすく、なおかつ頑丈に仕上げているところも、バッグ製造技術の活用の一つです。
06 コードバン独特の濡れ感が味わえる定番の2色展開
コードバンは、ホーウィン社が丁寧に艶加工を施したものだけを使用しているので、革靴で見られるような独特の濡れ感をご堪能いただけます。
カラーは「ブラック」「ダークブラウン(ナンバー8)」という、ホーウィン社でも定番となっている2色をご用意。ホーウィン社コードバンを使った靴と、合わせてお使いいただけます。
革の紹介
Mansaw’s Leatherシェルコードバン
「シェルコードバン」は、アメリカのシカゴにある老舗タンナーホーウィン社(HORWEEN)が手がける革です。
農耕馬の臀部にある高密度な層(コードバン層)を削り出して作られますが、通常のコードバンに比べ重厚に光る艶があり、その光沢が貝(シェル)のように独特な美しい輝きを持つことから、この名前が付けられたと言われています。
非常に手間と時間をかけて製造されるため、一般の皮革や他のコードバンと比べて希少価値が高いのが特徴。
さらにシェルコードバンは、折り曲げなどへの耐久性を高めるために油分を十分に浸透させており、他のコードバンよりもしっとりした風合いが楽しめます。
シェルコードバンに使用するカラー剤はアニリン染料のみ(顔料は一切使用しません)。そのため、色味の染まり具合に多少ムラが生じますが、その奥に見える美しい透明感もまた、アニリン染めの特徴です。
また、使用による摩擦や紫外線などにより独特の光沢や艶が出てくるなど、使い方によってエイジングが変わるのも、シェルコードバンならではの魅力と言えるでしょう。
クロムエクセル
コードバンとともに、ホーウィン社が誇る有名な革の一つである「クロムエクセルレザー」。
100年ほど前に開発された「コンビ鞣し」という手法で牛の原皮をじっくりと鞣した後、牛脂・蜜蝋・植物性脂・魚脂など4種類以上の油脂をブレンドした特製オイルを塗りこみ、仕上げには、牛脚の脂肉と骨から抽出した牛脚油でコーティングをしています。
こうして仕上げられた革はたっぷりと油分を含み、柔軟で耐水性に優れるだけでなく、その質感や重厚感は他の革とは比べられない独自の雰囲気を醸し出しています。
メンテナンスについては、初めから油分を多く含んでいますので、革が乾燥した際に無色のクリームをごく少量塗布し、柔らかい布で軽く乾拭きをする程度で十分です。
多量の油分は、染みの発生や、革の風合いを損ねる原因となりますので、十分にご注意ください。
商品詳細
Detail素材 | コードバン(ホーウィン社) |
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ライニング | クロムエクセルレザー |
サイズ | W19.7/H10.2/D2.4(cm) |
重量 | 261g |
機能 | お札は20枚以上収納可能、カード入れ×12、札入れ×2、小銭入れ×1と、エアーチケットなどが収納可能なポケット×2を装備。 |
ご留意事項 | ・革の表面に革の製造工程でついた、小さい傷やこすれが付いていることがあります。 ・革本来のシワ(トラ)があることがありますが、天然の証で、不良品ではありません。 ・シェルコードバンの個性でもある、色むらや艶の有り無しの個体差があります。 ・革の表面に、ピンホールと呼ばれる、小さな穴が見受けられますが、こちらは毛穴の跡で不良品ではありません。 ・革のロット違いによる色むらがあります。 |
万双のおすすめ商品
万双について
About Mansou“独創的でありながら、普遍的な粋を語れる革製品メーカーであり続ける”
手間ひまをかけて丁寧にコバ処理がされている製品は、コバが傷ついてしまっても何度でも磨き直しが可能なため、何十年と使用された製品も、コバ磨きをすることで再び輝きを取り戻し、長くお使いいただくことができます。
クロコダイルの革はクロム鞣しのため、タンニン鞣しと比べるとコバが綺麗に仕上がりにくく、万双では通常の倍近い時間をかけ、財布の命とも呼ばれるコバを丁寧に磨き上げ、最高に贅沢な仕上げを実現しています。
秀麗で堅牢たるステッチ
皮革製品は手縫いの方がミシン縫いより優れているように思われがちですが、手縫いが全てにおいて優れている訳ではありません。
万双は、手縫いとミシン縫い両方の長所を兼ね備えた縫製に拘り続けました。
その結果、万双が採用しているのが「菱縫い」。
刃物で切るように、スッと革に菱型の縫い目を開け、ここに糸を通してキュッと締め上げると、糸が斜めになって収まる。これを丹念に繰り返していくと、一目一目が綺麗に斜めになった縫い目ができあがります。
「見た目が美しく耐久性に優れたステッチ」。
これが万双の「菱縫い」の特徴です。
厳選された部品の数々
商品細部にこだわり、実用性とデザイン性のバランスを絶えず意識しながら、最高品質の製品を提供する万双。
この飽く無き追求心は、製品の細部にも宿っています。
たとえば、鞄の持ち手。一般的にはゴム芯やアルミ合金などに革を巻き付けて作られるものが多いのですが、万双が採用しているのは、革を積み上げ削り出した持ち手。
革の塊を積み上げた後にくり抜き、さらに鉋を用いて曲面を調整。こうして生み出された持ち手は、手のひらへの馴染みが心地良く、また使い込むほどに、使い手に合ったハンドルへと変化していくのです。
そのほかにも、鞄に使用する金属は、すべて真鍮の削り出しを使用するなど、万双では、常に製品全体のバランスを考え、労を惜しむことなく、何を採用するのが最善であるかを常に考え製作を行っております。
手間を惜しまないコバ処理
手間ひまをかけて丁寧にコバ処理がされている製品は、コバが傷ついてしまっても何度でも磨き直しが可能なため、何十年と使用された製品も、コバ磨きをすることで再び輝きを取り戻し、長くお使いいただくことができます。
万双では、製品をご購入いただいたお客様と共に製品を育てていくという考えに基づき、コバ処理には一切の妥協をいたしません。
拘り抜いた道具
使用する道具は、ヨーロッパ製から日本製まで世界各国の厳選された逸品が並びます。
職人は、自分のスタイルにあった道具を選び、自分自身の確立されたスタイルで製品を組み上げるのです。
また、持ち合わせの道具では上手く製品を組み上げることが困難な場合、職人自らが、何年もかけて納得のいく道具へと改良を施します。
徹底的に完璧な組み上げにこだわった、万双の職人らしい発想であると思います。
万双が、あえて製品にブランドマークを刻まない理由
万双の使命は革に新たな息吹を与え、末永くご愛用頂ける製品を提供し、お客様と共に育んでいくことであると考えております。
革は、身につけていくうちに、ご自身だけの皺や傷が刻まれ表情が変わっていきます。
万双が、あえてブランドマークを製品に刻まなくとも、ご自身の生きた軌跡が革に刻まれていくのです。
情熱至上主義
技術の修得は、職人になるために必要不可欠です。時間をかけて経験を積めば、職人の基礎的な技術は身に付ける事ができるでし。しかし、技術と経験に加えて忘れてはいけないのが「情熱」。
本当に才能のある職人は、対象物に対して「情熱」を持ち続ける職人の事を指すのではないでしょうか。
製品の企画、組み上げ、メンテナンス、全てに全力で取り組む万双の職人。
万双は職人の高い技術と経験、そして「情熱」によって支えられているのです。