各国を代表するブランドの「ブリーフケース」の特徴を探る。
欧米や日本など各国のブランドで製作されている「ブリーフケース」。
それぞれの国柄や文化などが「ブリーフケース」にも表れているのは、ご存知でしょうか?
ここではアメリカ・イギリス・イタリアを代表する各ブランド、そして万双が手がける「ブリーフケース」の特徴についてご紹介します。
「ブリーフケース」をお探しながら、ぜひ参考にしてみてください。
とにかく屈強な米国ブランドのナイロン製「ブリーフケース」。
1975年の創業当初は南米のレザーバッグ輸入会社であった『T』。それが大きく変わるきっかけとなったのは1980年代に入ってから。
柔らかく機能性に優れた黒のバリスティックナイロン製トラベルバッグが大ヒットしたのを受け、1986年にソフトブリーフケースを発売。当時は革製の「ブリーフケース」が主流だったこともあり、新しい風をバッグ業界に送り込むことになりました。
卓越した機能性を追求する同ブランドの「ブリーフケース」の特徴と言えば、耐久性に優れたバリスティックナイロンを採用していること。
アメリカの化学会社デュポン社が開発したこの生地は、軍事用に開発されただけあり非常にタフで、通常のナイロンの5倍の強度があると言われています。
まさに、“強いアメリカ”を象徴するような「ブリーフケース」ですね。
英国ブランドの「ブリーフケース」は伝統的な製法を継承。
1979年にスコットランドで設立された『G』は、ブライドルレザーを使いさまざまなプロダクトを生産。かつてロイヤルワラントの称号を持つメーカーのOEMを手がけていたこともあり、技術力の高い職人たちがパーツ選びの段階からじっくりと時間をかけ、扱いの難しいブライドルレザーも、工夫を施しながら手間を惜しむことなくモノづくりを続けています。
「ブリーフケース」についても伝統的な生産方法を頑なに守り続け、ハンドメイドにより製作。マチが薄く、2本のハンドルのみでデザインされた「ブリーフケース」は、ブライドルレザーの良さを十二分に感じられる上質な作り。
伝統と格式を堪能したい方は、ぜひ一度手にとることをおすすめします。
イタリアのブランドらしい軽妙洒脱な「ブリーフケース」。
歴史と芸術の小都市世界遺産の市壁に囲まれ、ルネッサンス期の建造物が今なお残る小都市イタリアのフェラーラで1973年に誕生した『F』。小さな革工房からスタートした同ブランドでしたが、1996年に新たに就任したデザイナーにより、これまでの伝統的なスタイルに新たな技術とアイデアが加えられ、新時代のイタリアンスタイルを確立。一気にその名が世界中に広がりました。
同ブランドの「ブリーフケース」と言えば、名だたるメゾンも採用している高品質なリモンタナイロンを使用したものが大人気。イタリアンレザーとのコンビネーションによる「ブリーフケース」は、イタリア製らしい軽妙洒脱な雰囲気に溢れています。
世界中を探しても見当たらない贅沢な万双の「ブリーフケース」。
万双が手がける「ブリーフケース」は主に2タイプがありますが、いずれも贅を尽くした作りになっています。
「被せタイプ」は、最高品質のブライドルレザー一枚革で覆った「ブリーフケース」。高級ブライドルレザーを贅沢に使用しているため、コンディションの良い革をストックし、生産できる時にするというスタンスをとっているため、1年のうちに2,3回ほどしか生産できません。
ここまでクラシックかつ本格的なブリーフケースは、本国英国でもほとんど見かけることがなくなりました。
「ファスナータイプ」は、6年以上の月日をかけて開発したオリジナルの革「双鞣和地(そうなめしわじ)」を使用。マチ部分もを贅沢に一枚革を使用し革の継ぎ接ぎをしないことで、強度を上げる工夫を施しています。
また内装と外装を独立させるという特殊な構造を採用し、修理の際にも負担がかかりにくい仕様にするなど、長い期ご愛用いただけることを目指して設計しています。